SharePoint Server 更新プログラム適用の影響 SharePoint ワークフローの動作不良対策
今回は、オンプレミスの SharePoint Server で SharePoint ワークフローが突然動作しなくなった経験についてご紹介します。
私は 3 ヶ月に 1 回程度のペースで SharePoint Server の更新プログラムを適用しています。先日もいつものように更新を行い特に問題なく適用が完了しました。しかし、後日 SharePoint ワークフローの研修準備をしていると、ワークフローが全く動作しないことに気づきました。
仮想環境で別環境を再構築すると問題なく動作することがわかり原因を探ることに。
最終的に、更新プログラムが原因であることが判明し、対策を実施しました。
今回は更新プログラムの適用により SharePoint ワークフローが動作しなくなった場合の対策方法についてメモを共有します。
問題の症状
1.ワークフローが動作しない
ワークフローを開始すると、「開始時に失敗」 と表示され、ワークフローの履歴にエラーが。
2.カスタマイズしたワークフローが発行できない
SharePoint Designer で独自に作成したワークフローを発行すると、エラーで発行できない状況に。
対策方法と動作確認
1.Web.config の修正
1) フロント エンド サーバーにログインします。
2) web.config を開き、<System.Workflow.ComponentModel.WorkflowCompiler> ディレクティブを見つけます。
3) <authorizedTypes><targetFx version=”v4.0″> ディレクティブの下に以下を追記し保存します。
<authorizedType Assembly="Microsoft.SharePoint.WorkflowActions, Version=16.0.0.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=null" Namespace="Microsoft.SharePoint.WorkflowActions.WithKey" TypeName="*" Authorized="True" />
2.動作確認
設定が完了したらワークフローを通常通り動かすことが可能になり、SharePoint Designer からワークフローの発行も可能となります。
更新プログラムの情報
各バージョンの SharePoint Server で今回の問題が発生する更新プログラムは以下の通りです。
- SharePoint Server Subscription Edition:KB5002640
- SharePoint Server 2019 :KB5002639
- SharePoint Server 2016 :KB5002624
最後に
今回は更新プログラムをあてたタイミングに問題に気付けなかったために原因がわからず、1日以上悩んでしまいました。。今後は更新プログラムの適用後にワークフローの動作確認も行おうと思います。
SharePoint Server は更新プログラムを当てて運用することとなりますが、事前に検証環境側で更新プログラムの適用確認を行うことはしていても、SharePoint ワークフローの動作確認まで行っていない可能性もありますので、皆さんも少しでも早く対処ができるようにと思いメモを共有させていただきました。
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