SharePoint Online 利用しない標準 Web パーツを無効化する
今回は、SharePoint Online のコースの受講者様からご質問のあった内容です。
SharePoint Online には標準で多数の Web パーツが存在していますが、ユーザーに利用させたくない Webパーツは無効化 (非表示) にしておきたいとのご相談でした。
業務中に利用させたくないなど様々な理由により無効化 (非表示) させたいという事もあるかもしれません。こちら、調べてみたところ無効化可能な Web パーツに制限があるようでしたのでそちらもあわせてご紹介したいと思います。
やりたいことの確認
SharePoint Online 標準機能として提供されている Web パーツを非表示にさせます。
この設定には SharePoint Online 管理シェルを利用します。こちらのページを参考に利用するパソコンに事前にインストールしておきましょう。
SharePoint Online 管理シェルでの作業の開始 | Microsoft Learn
管理シェルを利用した Web パーツの非表示化
1.Web パーツ非表示化
設定を行いたいテナントに接続します。 (xxxxxx 部分を自組織名に変更ください)
Connect-SPOService -Url https://xxxxxx-admin.sharepoint.com
Web パーツを非表示にするコマンドを実行します。(ここでは Youtube Web パーツの ID を利用)
書式:Set-SPOTenant -DisabledWebPartIds “Web パーツID”
Set-SPOTenant -DisabledWebPartIds "544dd15b-cf3c-441b-96da-004d5a8cea1d"
任意のサイトにアクセスし Web パーツを追加させるためのツールボックスを確認しましょう。
ツールボックスから Youtube Web パーツが非表示になっていることが確認できます。キャッシュが影響するので InPrivate ウィンドウで確認することをおすすめします。
2024/12 現在、次の 6 種類が無効化が可能な Web パーツとなります。他の Web パーツで試してみましたが、エラーとなり無効にすることはできませんでした。
- Amazon Kindle: 46698648-fcd5-41fc-9526-c7f7b2ace919
- YouTube: 544dd15b-cf3c-441b-96da-004d5a8cea1d
- Twitter: f6fdf4f8-4a24-437b-a127-32e66a5dd9b4
- 埋め込み: 490d7c76-1824-45b2-9de3-676421c997fa
- Microsoft Bookings: d24a7165-c455-4d43-8bc8-fedb04d6c1b5
- Stream: 275c0095-a77e-4f6d-a2a0-6a7626911518
また、複数の Web パーツを非表示にする場合、連続して同じようにコマンドを利用してしまうと後に設定した Web パーツのみが無効になるという動作となりました。複数の Web パーツを無効にしたい場合は以下の様に指定しましょう。
書式:Set-SPOTenant -DisabledWebPartIds @(“Web パーツID”,”Web パーツID”)
Set-SPOTenant -DisabledWebPartIds @("544dd15b-cf3c-441b-96da-004d5a8cea1d","46698648-fcd5-41fc-9526-c7f7b2ace919")
2.Web パーツの再表示
無効化した Web パーツを再度利用したい場合、以下の様に指定します。無効化したすべての Web パーツが利用できるようになります。
Set-SPOTenant -DisabledWebPartIds @()
3.無効化されている Web パーツ ID の確認
無効化されている Web パーツ ID を確認する阿合、以下の様に指定します。
Get-SPOTenant | Select-Object DisabledWebPartIds
4.補足
参考にした以下の サイトには、”以前に追加されたページにレンダリングされたりするのを防ぐことができます” との記載がありましたが、2 時間程度まつだけではレンダリングされたままでした。
Set-SPOTenant (Microsoft.Online.SharePoint.PowerShell) | Microsoft Learn
確認していると無効化した Web パーツがあった場所が白く表示されることもあるので、レンダリングされないようになるまでは時間が必要なのかもしれません。
まとめ
SharePoint のモダン ページはセクションの自由度もあがりますます利用しやすくなっていますが、標準 Web パーツの存在により悩んでらっしゃるようでしたのでご紹介させていただきました♪
私は、今回リファレンスをしっかり読まずに試していたので “会話 Web パーツ”と “ハイライト Webパーツ” で無効化を試そうとして何度もエラーになっていました(汗)すべての Web パーツが自由に無効化できるわけではないというところ、再度お伝えしておきます♪
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