Microsoft 365

中小企業向け Office 365 のブランド名が変わります

  • 2020.04.03

日本時間 2020 年 3 月 31 日にマイクロソフト社から「個人 / ファミリー向けおよび中小企業向けの Office 365 の名称を Microsoft 365 へ変更する」とアナウンスが行われました。

このアナウンスの内容をまとめてみました。

個人/ファミリー向けの Office 365 の名称変更

Office 365 は組織向けのクラウドサービスだけではなく、個人向けやファミリー向けにもOffice 365 が提供されています。個人向けのサービス名は「Office 365 Personal」、ファミリ-向けは「Office 365 Home」です。

サービス名を聞いても馴染みがない方も多いと思いますが、それは上記のプランが日本では未提供のためです。その代わりに日本独自の個人向け Office 365 プランとして 「Office 365 Solo」が提供されています。

この「Office 365 Personal」 と 「Office 365 Home」 の名称は以下のように変更されます。

4月20日までのプラン名 4月21日以降のプラン名
Office 365 Personal Microsoft 365 Personal
Office 365 Home Microsoft 365 Family

Microsoft 365 に名称変更されることにより、日本でも Microsoft 365 Personal が提供されるようになりました。一方の Microsoft 365 Family の日本提供は未定のようです。また、Office 365 Solo 利用者は、Microsoft 365 に切り替わって利用できるようです。

Microsoft 365 Personal の提供は、4 月 21 日に世界各国で開始されます。各国と日本との時間差を考慮すると日本での提供開始は、4 月 21 日夜 から 22 日 になると考えられます。

Microsoft 365 Personal の新しい機能や価格については、マイクロソフト社のサイトでご確認ください。
[参考サイト : 新たに提供予定の Microsoft 365 Personal について]

中小企業向けOffice 365の名称変更

発表があった3月31日時点では、中小企業向けのOffice 365 として、以下の3種類のプランが提供されています。

  • Office 365 Business Essential
  • Office 365 Business Premium
  • Office 365 Business

これらのプラン名称が 個人/ファミリー向けと同様に 4/21 からMicrosoft 365 に名称変更されます。

4月20日までのプラン名 4月21日以降のプラン名 提供される主なサービス内容
Office 365 Business Microsoft 365 Apps for Business ・Office アプリケーション
Office 365 Business Essential Microsoft 365 Business Basic ・Exchange Online
・SharePoint Online
・Microsoft Teams
・OneDrive fo Business など
※ このプランには Office アプリケーションは含まれていません。
Office 365 Business Premium Microsoft 365 Business Standard ・Microsoft 365 Business Basic
・Microsoft 365 Apps for Business

この名称変更に伴い、Microsoft 365 Business の名前も変更されます。

4月20日までのプラン名 4月21日以降のプラン名 提供される主なサービス内容
Microsoft 365 Business Microsoft 365 Business Premium ・Microsoft 365 Business Standard
・Windows 10
・EMS (一部機能制限あり)
・Office アプリケーション

今回変更されるのは名称のみで、提供されるサービス内容や料金は変わらないようです。マイクロソフト社の公開情報を見る限りでも、利用者側で行うことは特にないようです。

Office 365 ProPlus も名称変更

「Office 365 Business」が「Microsoft 365 Apps Business」に変更されるため、同じOffice365 の Office アプリケーションである Office 365 ProPlus の名称も変更になります。

4月20日までのプラン名 4月21日以降のプラン名 提供される主なサービス内容
Office 365 ProPlus Microsoft 365 Apps for Enterprise ・Office アプリケーション

Office365 ProPlus も基本的には名前が変わるだけですが、SCCM (System Center Configration Maneger) を利用して更新プログラムの展開をされている場合は、設定に変更を加える必要があるようです。詳細は、以下のサイトをご確認ください。
[参考サイト : Update packages used by Configuration Manager]
また、一部のレジストリキーも新しい名前の反映のために変更される場合があるようです。
レジストリキーを参照したり、更新するようなスクリプトを使用されている場合は、名称変更後に動作テストが必要かと。(具体的にどのレジストリキーが変わるかの情報はいまのところ公開されていません)

その他の Office 365 プランの名称は変わらず

大企業向け Office 365 とされている Office 365 for Enterprise (E1、E3、E5) や学校法人向けの Office 365 for Education などのプラン名称変更や提供サービスの変更は、ありません。

今後、もしかすると Enterprise や Education のプラン名称も変わるかもしれませんが、そうなると慣れるまでは現在提供中の Microsoft 365 E3 やE5 と混合してしまいそうですね。とはいえ、これらは Microsoft が考える生産性を高めていくビジョンにあわせた変更だと思いますので Office 365 利用者としても名称変更にとらわれずに提供される新しい機能から便利なものを積極的に採用して日々の業務に活用していくことが大切だと思います。

関連コース

  • CI505-H Microsoft 365 運用管理
    Microsoft 365 の運用管理に必要な知識と設定すべき項目を理解いただけます。アカウントやデバイス管理に不可欠な Entra ID の基礎知識をはじめ、Exchange Online、Microsoft Teams、SharePoint Online、OneDrive for Business など各サービスにおいて実施すべき設定と推奨設定、理解しておきたい仕組みなど、運用管理に必要な内容を基本から実務レベルまで解説。
  • CI509-H Microsoft 365 デバイス運用管理
    IT 担当者を対象に、安全なモバイルワークを実現する第一歩である Microsoft 365 でのデバイスの管理や運用手法について解説。デバイスの安全性を高めるために Microsoft Entra ID や Microsoft Intune により、OS のバージョン管理、利用可能とするアプリの許可、接続するネットワークの制限、デバイスの盗難や紛失、退職者のデバイスを正しく管理する方法などを解説します。iPhone を使用した実習を行い、モバイル デバイスの管理方法について実際の挙動を確認しながら、さまざまな機能を理解。
  • CI506-H Microsoft 365 運用管理 – 情報保護編
    Microsoft Defender、Microsoft Purview、Microsoft Entra ID を活用したセキュリティおよびコンプライアンス対策に加え、注目を集める Microsoft 365 Copilot の運用管理など、Microsoft 365 全体の情報保護に関する機能・利用シーン・運用のポイントを具体的に解説。
  • CI508-H Microsoft 365 PowerShell による管理効率化
    Microsoft 365 に対する運用管理で PowerShell を利用するための基本や Exchange Online、SharePoint Online、Microsoft Teams を設定するための便利なコマンドライン、設定を自動化するためのスクリプトの作成方法など、PowerShell による Microsoft 365 管理の基本から必須スキルまでを、運用管理に活用できるサンプルを用いて解説。

お問い合わせ

イルミネート・ジャパンが提供するトレーニングやサービスに関するご相談など、
お気軽にご連絡ください。

担当者に相談する