Microsoft 365

Exchange Online – 会議室の定期的な予定が重複しても辞退されないようにする

  • 2025.03.24

会議室の定期的な予定を作成する際、1 件でも既存の予定と重複すると、定期的な予定全体がキャンセルされる動作となります。

例えば、4 月の毎週月曜日 10:00 ~ 11:00 に部署の定例ミーティングを行うことになり、会議室に定期的な予定を送信したとします。このとき、すでに 4 月の第 3 月曜日に会議室の予定が登録されている場合、第 3 月曜日の予定だけがキャンセルされるのではなく、定期的な予定がキャンセルされてしまいます。

Microsoft 365 管理者は会議室の定期的な予定が登録済みの予定と重複しても、すべてキャンセルされないよう設定変更が可能です。

設定方法

管理者モードの PowerShell を利用し、個々の会議室に対して行います。

事前準備

  1. Exchange Online に接続するための準備として、以下のコマンドレットを実行します。
    Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope Process

  2. Exchange Online モジュールをインストールしていない場合は、インストールを行います。
    Install-Module ExchangeOnlineManagement -Force -Allowclobber

Exchange Online への設定

  1. Exchange Online に接続します。
    Connect-ExchangeOnline
    管理者アカウントとパスワードを入力し Microsoft 365 にサインインしてください。

  2. 議室の重複予約を設定するコマンドレットを実行します。
    Set-CalendarProcessing -identity <会議室のメールアドレス> -AutomateProcessing AutoAccept -MaximumConflictInstances "重複を許可する最大数" -ConflictPercentageAllowed "重複を許可する割合の最大値" -AllowConflicts $False

    パラメーター名

    概要

    おすすめ設定値

    Identity

    設定を行う会議室を指定

    会議室のメールアドレス
    (
    Room01@365demo1.com)

    AutomateProcessing

    自動承認のオン/オフ

    AutoAccept
    (自動承認を行う)

    MaximumConflictInstances

    会議室予約時、重複を許可する最大数

    100
    (定期的な予約で99件までの重複予約を許可する)

    ConflictPercentageAllowed

    会議室予約時、重複を許可する割合の最大値

    100
    (定期的な予約で重複率 99 %までの重複予約を許可する)

    AllowConflicts

    重複予定の許可設定

    $False
    (上2つの設定を行う場合、$False を指定する必要がある)

【おすすめ設定値を反映したコマンドレット】

Set-CalendarProcessing -identity room01@365demo1.com -AutomateProcessing AutoAccept -MaximumConflictInstances 100 -ConflictPercentageAllowed 100 -AllowConflicts $False

MaximumConflictInstances ConflictPercentageAllowed は分かりづらいため、定期的な予定で 10 件の予定が作成された場合を例にして解説します。

-MaximumConflictInstances 3 の場合

  • 重複した予定が 2 件以下 : 残り 8 件の予定は登録される
  • 重複した予定が 3 件以上 : 10 件すべての予定が却下 (定期的な予定自体が却下)

-ConflictPercentageAllowed 40 の場合

10 件予定が作成される場合、1 件あたりの割合は 10 % です。

  • 重複した予定が 3 件以下 (重複率 30 % 以下) : 残り 7 件の予定は登録される
  • 重複した予定が 4 件以上 (重複率 40 % 以上) : 10 件すべての予定が却下 (定期的な予定自体が却下)

-MaximumConflictInstances 2 -ConflictPercentageAllowed 30 の場合

  • 重複した予定が 1 件以下 (重複率 10 % 以下) : 残り 9 件の予定は登録
  • 重複した予定が 2 件以上 (重複率 20 % 以上) : MaximumConflictInstancesの設定に該当するため、10 件すべての予定が却下 (定期的な予定自体が却下)

-MaximumConflictInstances 5 -ConflictPercentageAllowed 30 の場合

  • 重複した予定が 2 件以下 (重複率 20 % 以下) : 残り 8 件の予定は登録
  • 重複した予定が 3 件以上 (重複率 30 % 以上) : ConflictPercentageAllowed の設定に該当するため、10 件すべての予定が却下 (定期的な予定自体が却下)

設定値の理解は少し複雑ですが、MaximumConflictInstances と ConflictPercentageAllowed の値を 100 に設定することで、重複予約数が 100 件以上、または重複率が 100 % にならない限り、定期的な予定が却下されることはありません。

動作確認

会議室の定期的な予定を作成します。その予定の重複件数や割合が設定値を超えなければ、会議室の予約者に予約承諾メールが送信されます。予定重複のために登録できなかった予定がある場合は、その予定の辞退メールも送信されます。

承諾メール

承諾メールには、登録できなかった予定が記載されています。

辞退メール

辞退された予定の数に応じて、辞退メールが送信されます。上図の場合、2 通送信されます。

【4 月 14 日の辞退メール】

【4 月 28 日の辞退メール】

最後に

会議室ごとに設定が必要ですが、四半期や年間など長期間の予定がすべてキャンセルされることを気にせずに登録できるため、Exchange Online の会議室を利用している組織におすすめです!

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