Microsoft 365 Copilot Chat の利用状況を確認する
Microsoft 365 Copilot Chat は、Microsoft 365 Copilot ライセンスがなくても利用できるため、AI の利用ルールや制限を設けていない場合、組織の Microsoft 365 管理者にとって懸念材料となることがあります。このような状況において管理者がまず行うべきことは、組織ユーザーによる Copilot Chat 利用情報を把握することです。Microsoft 365 管理センターのレポート機能には Copilot Chat 専用の利用レポートが用意されており、いつ、誰が利用したのかを確認することができます。
今回は、Copilot Chat レポートの利用方法をご紹介します。
Copilot Chat レポートへのアクセス
レポートの内容
■ サマリー
利用したユーザー数が確認できます。利用ユーザー数となるため、仮に同じユーザーが1日に複数回 Copilot Chat を利用した場合も1ユーザーとして表示されます。
■ 傾向
最大180日前までの利用ユーザー数が確認できます。表示期間は 7日間、30日間、90日間、180日間の単位で指定できます。
■ 使用状況の詳細
利用者名と最後に利用した日付を確認できます。
なお、レポートの隠蔽設定が有効になっている場合、ユーザー名や表示名が正しく表示されません。
隠蔽を解除するには、Microsoft 365 管理センターの [設定] – [組織設定] – [レポート] をクリックして、「ユーザー、グループ、サイト名を隠蔽してすべてのレポートに表示する」 を未選択の状態にして保存してください。
注意点
Copilot ライセンスのユーザーはレポートに含まれない
このレポートは Microsoft 365 Copilot ライセンスがないユーザーの利用状況のみを確認できます。Microsoft 365 Copilot ユーザーの利用状況は 「Microsoft 365 Copilot レポート」 で確認できます。
リアルタイムの情報ではない
利用状況がレポートに反映するまでに最大 72時間かかります。
AI チャットは Copilot Chat だけではありませんが、ご紹介したレポートは組織の AI 活用状況を把握する際の参考になると思います。
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